■ 仮面舞踏会、現代風に言えば仮面パーティーは、ここニューヨークの秘密クラブでも時々開催されています。もっとも、ここで開催される仮面パーティーは、会場では具体的な性行為には及ばず、場所を変えて仮面を外して行うのが多くなっています。会場ではあくまでも「飲みながらの乱痴気騒ぎ」であって、それさえも仮面を付けて行うということです。多少なりとも名のある紳士淑女が酒を飲んで騒ぐ、ということ自体が十分非現実なんでしょうし、その後の別室でのプレイに至ってはまさに大興奮、となるわけです。
■ そもそもスワッピングや乱交というグループセックス、ずっと昔、欧州で誕生したころは仮面を付けて自分の正体を明かさずに楽しんでいたわけです。隠す必要のある身分や階級の方々が多かったせいもあるかと思いますが、現代においてもやはり基本的には同じです。巷にあるGSの遊び場が基本的には非公開であるのはその理由によると思っています。正体を明かさず顔を隠すという【非公開】と、身体をそして性を晒すという【公開】、この両極端な行為が、普段、隠匿されていた欲望を一気に解放させるのかもしれません。事実、何年か前に仮面パーティーというタイトルで主宰したことがあるのですが、普段は隠れてなかなか出て来ない【こちらの世界】の住人や、GS初体験の方々がこぞって参加されていました。正体を隠すことで匿名性が高くなり、より開放的になった結果、大変な乱れようになったのを覚えています。
■ ところがこの仮面パーティー、主宰する立場からだとかなりやっかいな設営になります。つまり、普段からそういう遊び場で交流のある方同士で開催してしまうと、いつも裸のお付き合いをしているだけに仮面で顔を隠していてもすぐにバレてしまいます。実際にある店で、数ヶ月前に常連客だけで仮面パーティーを開催したのですが、30分後には皆さん仮面を脱ぎ捨てていました。このように身体を見ただけでそれが誰か分かってしまうのなら仮面を被る意味がないわけですから、参加メンバーは出来れば初対面同士がいいわけです。あるいは少なくとも、身体だけで誰かを特定できない程度に見知った方、が理想です。でもそうすると今度は参加希望者をどう確保するのかが困難になります。いくら興味があるとはいえ、知らない人同士を何人も集めるのは大変だからです。
■ 誰にだって裏表はあると思っています。特に【こちらの世界】の住人の場合、表の顔と裏の顔、それを上手くというか慎重に使いわけている方がほとんどなんじゃないでしょうか。以前、日記に書いたときに、「GSをしているなんて親しい友人や職場の人には絶対に言えない」という多数のコメントをいただいたのを覚えています。今は、そうした表の顔を使う人と裏の顔を使う人が同じウェブ上に棲息しているわけですから、昔は知り得なかった裏情報にも比較的簡単に触れることになり、結果、表と裏の人同士の接触が生じたりします。ご近所同士や子供の学校関係者、親戚親類や会社の同僚、同級生や同窓生、といったリアルな友人知人が相互に監視している中で、ボクらのような裏の顔を使う人と接触をもつスリル…。表の顔を使う人からこっそりとメッセをいただくのは、ボクにとっても密かな楽しみになっています。
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